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"中皮腫"から読み解く。
アスベスト(石綿)被害・本当の恐ろしさを痛感する



 今、改めて、思い出してみると…確かに、小学校の体育館の屋根や壁に、使
われていたアスベスト(石綿)。我々は、無意識にそれを吸い込んでいた・・・。


【"アスベスト"とは何か?】

 私は、正直、驚きました。私自身、"アスベスト"に対する基礎知識が、足り
なかったと言えば、それまででしょうが、降って湧いたような連日連夜の"アス
ベスト"報道です。

 よくもこれ程の死者が、出ていた事実を、企業側も「隠していたな」と憤り
を通り越して、完全にあきれていた。しかし、この裏には、"死因"にまつわる
特別な事情が、含まれていた。

 それは・・・

  「"アスベストがん"の潜伏期間は、30〜40年も、あるというのだ」

 他にも"死因"となる疾病はありますが、今回は"中皮腫"に絞ります。その"ア
スベストがん"とも呼ばれる"中皮腫"という本題に入る前に、先ず、原因となる
"アスベスト"とは一体何なのか?を、さらっと説明しておきましょう。
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 "アスベスト"=日本では、石綿(いしわた・せきめん)と呼ばれている。
        蛇紋石の繊維状をなすもの。まれに角閃石もある。含有して
        いる主な元素は、ケイ素、マグネシウム、酸素、水素、鉄、
        フッ素、カルシウムなど。

        特徴は、絹糸のように光り、綿のように柔らかで、しかも鋼
        のように強靱なことである。

        熱・電気の不良導体で、保温・耐火材料として、用いられた。
        その90%以上が、建築資材として使われている。用途は大
        きく分けて2つ。「天井、壁の表裏への吹き付け」「セメン
        トと混ぜた屋根や壁、天井などの建材」。

        水分を吸いやすく、劣化して、ボロボロになりやすい。危険
        なのは、解体作業などによる飛散や壁、天井のひび、表面の
        剥離の放置などによる飛散という環境による吸入である。
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 日本でも、"アスベスト"の危険性は、1970年代には、既に分かっていた。
それが、証拠に「発ガン性を理由」として、1975年には「アスベストの吹
き付け禁止」、1995年に、毒性の強い「青石綿と茶石綿の製造禁止」、
昨年には、「白石綿の使用も原則禁止」と段階的に規制を行なっている。

 2008年までに「全面禁止」にするとの事だ。この裏には、国の推計が絡
んでいる。その推計とは、アスベストが使われた古い建物の解体がピークにな
るのが、2020〜40年、この時に、何と「年間10万トン前後」もの"アス
ベスト"が、排出されてしまうというものだ。

 欧米から比べると、20年近く対策が遅いのだが、このまま、放置する訳に
も、行かなくなったということだろう。しかし、何も、分からずに、死んでい
った大勢の人達のことを思うと、とても残念である。

 日本は、いつも、「大勢の犠牲者」が出ないと、対策をしない国。それを、
マスコミも、その時は、蜂の巣を突くような報道をするが、長続きしない。コ
ツコツと地道に取材活動をすることが、功を奏すことがあるということを、マ
スコミ関係者は、肝に銘じて欲しい。

 一方、死者の多くは・・・

   「"アスベスト"の吸入が、原因となり、"中皮腫"を起こしている」


【静かな時限爆弾"中皮腫"】

 潜伏期間が、非常に長いため、"中皮腫"は「静かな時限爆弾」とも呼ばれて
いる。1994〜2003年までの10年間、"中皮腫"が原因で死亡した人は、
全国で、6,316人。年々、増え続けている。

   「それでは、この"中皮腫"とは、どういう病気なのだろうか?」
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"中皮腫"とは…胸部の肺、あるいは、心臓などの臓器や胃腸・肝臓などの腹部
       臓器は、それぞれ「胸膜」「腹膜」「心膜」という"膜"に包ま
       れている。

       この"膜"の表面を覆っているのが、「中皮」。この「中皮」か
       ら発生した腫瘍(がん)=『中皮腫』。発生部位により、胸膜中
       皮腫、腹膜中皮腫、心膜中皮腫などがある。

       "悪性"のものと"良性"のものがある。

       "悪性"

       1.限局性(1ヶ所に、かたまりを形成するようなもの)

       2.とびまん性
         (広く胸膜や腹膜に沿って、染み込むように発育するもの)

       "良性"=全て、限局性
  
       発症には、"アスベスト"が関与している場合が多い(約80%)。
       しかし、病気自体は、非常に稀なもので、例えば、悪性胸膜中
       皮腫は、肺がんに比べると、その頻度は、1%以下である。

       何故、"アスベスト"が原因になるかというと、これらは、食細
       胞を刺激して、活性酸素を産生させる。また、多くの鉄を含ん
       でいることにより、長い間、排泄されずに留まることから、活
       性酸素+鉄の作用で、遺伝障害を引き起こし、発ガンを誘引す
       るモノだと考えられています。

       "アスベスト"の難儀な点は、空気を吸った時の粉塵の大きさで、
       ある一定以上の大きい粒子は、気管上皮(空気の通り道)で、捕
       捉され、痰と一緒に、吐き出される。

       また、ある一定以下の小さい粒子は、肺胞上皮(肺の中の袋)に、
       捕捉され、これも、痰と一緒に、吐き出される。

       しかし、中間に当たるモノは、捕捉されるが、吐き出されない。
       この部分が、問題であり、"中皮腫"を引き起こす要因になる。

       *発生から1年余りで、"50%が死ぬ"というデータもアリ。
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"中皮腫"をどう診断するか?
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 "アスベスト"で問題になるのは、「悪性のびまん性・胸膜中皮腫」です。こ
 の場合の所見としては、胸部単純X線写真や胸部CTで、肺全体を包み込む
 ように、拡がった胸膜の肥厚や多数のしこりとして認められ、胸水を多量に
 伴うこともある。

 しかし、*肺がんなどの所見にも、似たようなモノがあり、鑑別が非常に難
 しい。こういう場合は、胸に針を刺して、胸水の中の腫瘍細胞を調べたり、
 局所麻酔下の生検(組織採取)や胸腔鏡などで、胸膜面の腫瘍を、採取して、
 調べる必要がある。

 また、病巣の進行具合を調べるために、「胸部・腹部CTあるいはMRI」
 あるいは、超音波検査なども、合わせて行なっておく必要アリ。
 
 *今回の事件の中でも、「肺がん」と診断されているが、実は「中皮腫」だ
  ったという可能性は、高い。上記のように、稀な病気のため、一般の医師
  では、診察経験も少なく、正確に診断するのは、困難である。
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"中皮腫"の病期&治療法とは?
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●悪性中皮腫の病期(1〜4期)

1期…がんが、肺や心臓の側の胸腔内面あるいは横隔膜か肺の中に見つかる。

2期…がんが、胸部の内面を越えて、胸部のリンパ節に、拡がっている。

3期…がんが、胸壁、胸部の中心、心臓、横隔膜を突き抜ける、あるいは腹部
   の内面、そして、人によっては、近くのリンパ節に、拡がる。

4期…がんが、離れた臓器や組織に、拡がっている。

●選択する治療法

[1期の場合]

☆症状を緩和する目的で、腫瘍部位とその周辺組織を切除する「外科療法」。
 術後に、放射線療法を併用する場合も、アリ。

☆症状を軽減する目的で行なう「外照射放射線療法」

☆手術の前あるいは後に、胸部内に、直接投与する「化学療法」を併用。

☆「外科療法」「放射線療法」「化学療法」を併用。

[2〜4期の場合]

☆不快感を軽減するために、胸水・腹水を排出する「胸腔穿刺術」または「
 腹腔穿刺術」

☆症状軽減のための「手術療法」

☆症状軽減のための「放射線療法」

☆全身化学療法

☆胸部か腹部に、直接投与する「化学療法」

☆手術・放射線療法・化学療法の3つ、あるいは、2つの併用。


*2期以上の「びまん性悪性腫瘍」は根治が困難。たいていの場合、修学的治
 療による「臨床試験の対象」になるか、胸水・腹水・疼痛などの症状緩和を
 目的とする「対症療法」を取る。

*どういうメカニズムで、"中皮腫"が発生するのか?詳細は、未だ、はっきり
 していない。そのために、最も効果的な治療方法も、確立されておらず、手
 探り状態といったところである。
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【"中皮腫"に関する最新ニュース】

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1."中皮腫"の確定まで、2ヶ月以上!?(7月23日)
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  千葉労災病院の由佐医師が、千葉、埼玉、静岡、茨城各県で働く15人の
  医師と連携し、"中皮腫"に関する調査を行なった。

  対象患者:1997〜2004年 51人(男47人、女4人)
       平均年齢 60歳

  ■"中皮腫"発見のきっかけ

   自覚症状で受診…45人(88%)

   検診…3人 他疾患の治療…3人

  ■初診から、病名確定までの日数

   30日以内…10人(20%)

   31〜60日…16人(31%)

   61〜90日…10人(20%)

   1年以上…7人(中には約2年の患者も)→ 残り8名は?

  この結果から、由佐医師は、"中皮腫"の初期症状が、「息切れ」や「胸の
  痛み」といった症状が、他の病気でも、起こり得ることや非常に稀な病気
  で、一般病院での診断例が少ないことなどから、見落とされる可能性があ
  ると指摘している。

  更に、問題点として、仕事などを通じて、"アスベスト"に接触したとの自
  覚を持つ患者が、19人(37%)に留まる、一方、残り32人の中には、
  "アスベスト"に触れた社員の作業服を洗った患者もおり、被害の拡大を裏
  付けるケースも、挙げられる。
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2.血液で"中皮腫"診断(7月15日)
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  順天堂大の樋野教授(病理学)と(株)免疫生物研究所[群馬県]が「"中皮腫"
  を血液で診断するキット」を、開発。

  樋野教授らは、ラットの腎臓がんで活発に働く遺伝子「Erc」を発見。
  Erc遺伝子が作るタンパク質の量は、がんの進行に応じ、2〜5倍に増
  えることを突き止める。

  Ercの遺伝子とタンパク質は、人でも、胸膜や腹膜の"中皮"に、通常、
  存在する。この事から、"中皮腫"になるとこのタンパク質が増えると判断。
  
  このタンパク質に、特異的に結合する独自の抗体を開発。患者から、摘出
  した組織を、染色検査したところ、病変部が、正確に染まり、「診断に有
  効」であることを、確認。

  現状では、上記のニュースのように、診断までに時間がかかり過ぎる。し
  かし、このキットを使えば、"アスベスト"被害の危険がある人を対象にし
  た検診で、即、ふるいに掛けられ、早期発見に繋がる可能性が高くなる。
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3."悪性胸膜中皮腫"に、朗報か!?(2004年2月5日)
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  FDA(米国食品医薬局)が、アスベストに起因するがん("悪性胸膜中皮腫
  ")に対する初めての治療薬を、承認。

  イーライリリー社が開発した「ペメトレキセド」が、シスプラチンとの併
  用で、肺や胸腔を覆う胸膜に発生する、手術不能の"悪性胸膜中皮腫"の治
  療薬として、承認され、まもなく、発売予定(発売済み)。

  全世界で、年間に、1〜1.5万人が、新規に、"悪性胸膜中皮腫"と診断
  されていると推定。年々、増加傾向にある。多くの場合、"悪性胸膜中皮
  腫"であると気付かず、進行した段階で、診断されるため、既に、手術や
  放射線療法が、不能である場合が、多いのが、現状。

  ■臨床試験

  19ヵ国 448名("悪性胸膜中皮腫"の臨床試験としては最大規模)
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  ペメトレキセド+シスプラチン 12.1ヶ月(延命期間)30%UP

        シスプラチン単剤  9.3ヶ月(延命期間)
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  ペメトレキセド+シスプラチン 50.3 %(1年生存率)

        シスプラチン単剤 38.0 %(1年生存率)
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  両方の臨床試験とも、統計学的に、有意な差が、認められた。ただし、副
  作用として、「好中球減少」「血小板減少」「貧血」「悪心」「嘔吐」「
  疲労感」「下痢」「皮疹」「痛み」などが挙げられている。

  これらの副作用を軽減するには、「毎日の葉酸の経口摂取」と「9週間に
  1回のビタミンB12の筋肉注射」が、必要だとされている。

  だが、2005年7月23日現在、治験は行なわれているようだが、日本
  では、未だ、承認されていない。こういう事態に至っては、1日でも早い
  承認を、願うしかない。この間にも、患者は、苦しんでいるのだから…。


「今後、"アスベスト"による患者が、たくさん出る前に、

      治療法を確立させておかなければ、犠牲者が増大してしまう…」


     **欧米かっ!?・・・→ http://tinyurl.com/wwbn2

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