犯罪の「引き金」になる事とは一体何なのか？犯罪を起こさせない為の対策

犯罪の「引き金」になる事とは一体何なのか？
犯罪を起こさせない為の対策

　この調査は、我が北海道の治安を、日夜、守ってくれている北海道警察(以
下・道警)によってなされた。警察が主体となったこうした取り組みは全国初。

【"環境の悪化"が原因？】

　この調査の目的は、「困窮」など、環境の悪化によって、罪を犯す恐れがあ
る少年、高齢者、出所者らを「犯罪脆弱者」とし、犯罪を起こさせないために、
"必要な支援策"を探るためである。

　道警は、２００５(平成１７)年１１月～２００６(平成１８)年４月まで、
摘発した少年や、高齢者ら、１６００人を対象に「犯行動機」や「再犯状況」
などを調べた。

　道警内に・・・

　対策研究委員会を設置し、北大大学院の倫理学や、宗教学の教授４人を委員
に委嘱、道警の警視クラス２人を加えた６人で、本年度中に結果をまとめると
のことである。

　これまでの調査では・・・
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　●万引や、自転車盗などで摘発された少年　７８４人の内、

　　・過去に犯罪を起こしていた　＝　２３％
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　　＊犯行をとどまる理由「警察に捕まる恐れ」「友人からの一声」など
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　●食料品や、日用品の万引などで摘発された高齢者　３１７人の内、

　　・生活状況　＝「普通」７割　「困窮」「やや困窮」２割
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　●過去に、刑務所などに収容された出所者１２７人の内、

　　・６割は、出所時に、「更正の意思」を持っていた。
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　　＊更正出来なかった理由「金がない」「人間関係がうまく行かない」
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　　・出所後の就職先は「見つかった」が、６割
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　　＊長続きしないケースも、多かった。
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　上記を踏まえると・・・

　現段階で、"具体的な支援策"として言えるのは、「就職先の確保」ぐらいで
あろうか。何れにしても、関係機関や、企業、地域住民の理解と協力が、必要
である。だが、犯罪者というだけで、「白い目で見る」人が、未だに多い。

　また、企業の中では、一見「理解を示している」と見せ掛け、犯罪者だから
と、「不当に安く」雇い、過剰労働させるケースも、存在する。こういう経営
者のヨコシマな考えによって、犯罪者が更正する機会を失う場合もある。

　道警の樋口建史本部長も、次のように語っている・・・
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　「現時点で、出口は見えていないが、分析によって、事件の背景、原因を明
　　らかにし、どういう対策が必要かを、提言したい」
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　道警が、全国に先駆けて、こういう調査に乗り出したことは、評価したいと
思う。後は、これらの調査結果を、どう分析し、社会に生かして行くのか？が、
肝要である。

　ただ、「犯罪脆弱者」を十把一絡げにすることは、出来ない。少年、高齢者、
出所者別に、それぞれの特徴、傾向、共通性などによって、"具体的な支援策"
を考えて行く必要がある。

　先ずは、第一歩。くれぐれも「調査だけ」で、終わらないで欲しい。

　　　＊＊場所も関係あるの？・・・→　http://tinyurl.com/z8osr