グレーゾーンの民間交渉人〜貴方に忍び寄る悪の手

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「グレーゾーンの民間交渉人
〜貴方に忍び寄る悪の手」

自分を守りたい。
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人が、人を「監禁」しようとする
心理的な要因とは何なのか?



 正直、同じ札幌に住所を置く者としては、恥ずかしい限りです。こんな"監禁
致傷男"の存在が…。そう自称王子様・小林泰剛(24)の事。"バカたれ"を切る。


【事件に至る"前提"】

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            [小林泰剛・悪行の数々]
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●2001年〜十数人の女性や少女を北海道江別市の自宅でレイプ、虐待

●2002年4月…20歳の同棲相手を監禁レイプして、道警に逮捕される。

●2005年5月…18歳の少女を監禁レイプして、警視庁に逮捕される。

●2005年6月…22歳の女性を監禁レイプして、警視庁に再逮捕される。
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*これら以外にも、たくさんの余罪が出てくる可能性は、充分に考えられる。


 「彼は、何故、この様な犯罪を"頻発させる"ような人間になったのか?」


 小林容疑者は、青森県・五所川原市の中心部で生まれた。実家は、父親が、
税理士事務所の他、簿記学校や社会福祉法人の理事長、祖父は、元警察署長で、
幼稚園を2つの経営するなど、絵に描いたような"有名な資産家"であった。

 母親は、仕事で忙しかった夫の代わりに、この一人息子を溺愛した。「1卵
生親子」と呼んでもいいくらいにだ。その溺愛振りを示すエピソードとしては、
息子が"あの時"に使う「コンドーム」を買い与えたこともあるほどだ。

 小遣いは、高校時代で月10万、その金で友達のおもちゃを買い取ることも
あり、付いたあだ名が「王子」だった。しかし、この高校時代に、母が自殺し、
この世を去ると、小林容疑者は、高校を中退、札幌、江別と流れて行った。

 その後、父親は再婚。2002年の事件の時は、被害女性に1,200万円
もの示談金を払い、息子に対する"執行猶予付きの温情判決"を引き出す。だが、
息子は、2004年3月、突然「予備校に行く」と言って、上京する。

 この父親は、今でも、月40万円の仕送りをしているそうだ。

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[小林容疑者を"事件へ駆り立てた要因"]
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1.母親の溺愛(一卵性親子)と多額の金銭
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  小林容疑者は、元々、物心が付いた時から、「ナルシスト(自己愛者)」的
  傾向が強かったのだろう。それが、父親の不在のため、"自我抑制の場"が、
  ほとんど与えられないまま、"母親の行き過ぎた愛情"や"多額の金銭"など
  が逆に、「ナルシスト」的傾向を、助長してしまった。

  高校時代の「王子」というあだ名も、それに拍車を掛けた。
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2.自分に言いなりの母親の姿
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  この母親の態度や言動に、「全女性は自分にひざまずく」という幻想を抱
  いたのではないか。そうされて、自分は当たり前。俺は王子様。女は人間
  以下。この考えをエスカレートさせたのが、調教系アダルトゲームやSM
  系のDVDだと思う。
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3.母親の自殺と父親の再婚
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  心の拠り所が、なくなってしまった。元々、お金だけで繋がれていた父親
  との関係は、再婚により、尚更、疎遠になって行く。傷心の中で、高校中
  退→浪人生活→受験の失敗→江別に転居などを繰り返し、"人生の無常"を
  募らせていった。

  お金に困っていた訳ではないので、その矛先は「自分の性癖」に向けられ
  てしまった。既に、それを抑えるモノは、何もなかった。
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4.お金で温情判決を買った父親
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  最初の裁判の時、この父親は、ある意味、被害者を買収して、「軽い罪を
  買い取った」。この行為が、息子の「金で何でも買える」という気持ちを
  助長した。

  人間としての繋がりがほとんどない父親から、無言のメッセージとして、
  罪を犯しても、「いざとなれば、金で何とでもなる」という考えが、息子
  にも深く植え付けられ、事件(欲望の昇華)へ駆り立てたと思われる。
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5.犯罪を正当化する元警察署長の祖父
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  元警察署長の祖父は、テレビの取材に対して、次のように発言している。
 
 「本人のせいじゃなく、最近は、女性の肌の露出が多い。着物の国で、裸の
  女がいたら、誘っていると思われても、仕方ない」

  親子三代のDNAなのか?と思ってしまうほど、酷く下劣な発言である。
  わざわざ、テレビに向かって、こういう事を喋るということは、普段から
  そう思っているのだろう。この態度や言動では、孫の所業をいさめること
  は、とうてい無理である。
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もちろん、

「本人に素質があったことは、確かだが、ある意味、"家族的犯罪"でもある」


【"逃げられない"心理】

 暴力を振るったり、ヤクザなどをちらつかせて、恐怖で縛り付けて、被害女
性達を逃げさせなかったというのが、一方にある。しかし、もう一方には、逃
げるチャンスがあったのに、"逃避行動を取らなかった"女性の心理とは?

 実際、全ての女性がそうだったのかは分かりませんが、次の事例があります。

 1973年、ストックホルム。市内にある銀行が強盗に襲われ、数人の人質
を取って、立て籠もりました。その後、警官隊と何度も衝突を繰り返し、人質
がやっと解放されたのは、事件発生から1週間後。

 しかし、不思議な現象が起きた。犯人を酷く憎んでいるはずの人質達が、
「口々に犯人をかばう」ような発言をする。しかも、「感謝されるはずの警察」
が逆に、侮辱的な言葉を受けたのだ。

 「これが、有名な"ストックホルム症候群"と呼ばれるモノであります」

 被害者が、犯人に、必要以上の同情や連帯感、好意などを持ってしまうこと。
 これは、誘拐や監禁などで、犯人と接触する時間が、長い場合に起こる。
         (犯人と被害者の心的相互依存症)

    「今回の事件も、これに近いことが起こっていたのでは?」

 小林容疑者は、チャットやコスプレ・イベントなどに潜入し、誘う段階では、
会話も巧み(くさいセリフのようだが…)で、非常にうまくやっている。だから、
厳密に言うと、次に挙げることに、当てはまらないのかも知れない。

 しかし、数日ほどで、馬脚を現わし、「恐怖の表情・性格・行動」が表出し
てくる。普通ならば、隙を見て、直ぐに逃げようとするが、数ヶ月も一緒にい
るということは、そこには何らかの心理的側面があるはずである。

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        [貴方の近くに潜む"ストックホルム症候群"]
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これらの女性の共通する心理とは・・・

■父親と同じ欠点を持つ男性に惹かれてしまう。

 たくさんの男性の中から、見事に、父親とダメな部分や弱い部分が一致する
 男性をかぎ分けて、「好き」と思い込んで、恋人にしてしまう。

■殴る父親に育てられた娘

 「女性を殴らずにはおられない弱さ」を持っている男を、無意識に探し出す。
 殴られる前から「コイツは将来自分を殴るだろう」と予想している。だから、
 実際に、殴られても、「殴るほど、私を愛している人」と解釈する。

 ヤクザや不良などに惚れる女性も、これに入ります。

■浮気癖、アル中やギャンブル中毒などの父親を持つ。

 浮気癖のあった父親の娘=浮気っぽい男性に

 アル中、ギャンブル中毒=それらに染まり、精神的にだらしない男性に

 それぞれ、惹かれてしまう。
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         [こういう心理に陥ってしまうメカニズム]
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 根底にあるのは、ダメな父親だけど、実家で生き残るためには、「父親を好
きにならないと行けない」「かわいそうな父親をケアしなければいけない」と
いう事情から発生した「自分だまし」である。

 上記に挙げた様々な恐怖から、無意識のうちに、一生懸命、好きになろうと
努力する。その結果、ダメな父親が「魅力を感じる男性」となって、刷り込ま
れる。

 この刷り込みが恐ろしいのは、青年期になって、実父を毛嫌いするようにな
っても、幼児期に形成された「魅力を感じる男性」という誤った認識は、残っ
てしまう。そのために、ダメ男を、恋人にしてしまうのです。

 例え、外面は、父親に全然似ていなくても、内面はそっくりというケースが、
非常に多い。自分を"不愉快にさせる手法"が、そっくりなのです。
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     [こういうタイプの娘達は、次のような思い込みが激しい]
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■自分の父のように、薄情で、自分を邪険に扱う人から、愛されてこそ、意義
 があり、愛情とは、そうやって努力して、得られるもの。

■元々、愛情深い男性から、すんなり愛されても、意味がない。

■恋愛とはそういうもの(上記のような)。決め付け。

■初めの内は、凄く盛り上がる。「始めて会った気がしない、運命の人…」
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*決め付ける訳には行かないが、拉致監禁された女性達は、小林容疑者と一緒
 にいる恐怖から逃れるため、自分自身に「この男を好き」と思わせ、何をさ
 れても「私を愛しているから」と昇華し、凌いで来たのではないか。
 
 ただ、恐怖から解放され、正気に戻った時、「PTSD(心的外傷後ストレス
 障害)」を発症したということだと思います。もしかして、逃げられなかった
 のは、"自分の小林容疑者に対する呪縛"が解けなかったのかも知れません。

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 *上記の傾向がある女性は、ちょっと気を付けた方が、良いでしょう。


 「次回は、この問題に関連して、"保護観察制度"を切りたいと思います」


  **何故、逃げなかったのか・・・→ 
http://tinyurl.com/ayf5p

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