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日本発「感染症対策支援チーム」が
スマトラ沖地震・被災地に挑む



 世界保健機関(WHO)が、このままでは「感染症が、発生し、地震の犠牲者と合
わせて、死者が30万人になる」と声明を発表するくらい劣悪な状況になって
いる。

【"対策支援チーム"の役割】

 今、現地では日本を含めて、様々な国の緊急医療チームが必死に治療に当た
っている。衛生状態も極端に悪く、薬品や医療設備もままならない中で頑張っ
ている。

 こんな中で、先週も取り上げた「感染症対策」が最重要項目に挙がっている。

 日本でも早速「感染症対策支援チーム」として現地調査に入る事が決まった。
そのメンバーの中に、北大大学院の人獣共通感染症と公衆衛生の専門家が4人
入った。

 現地の医療対策には「即効的なもの」と「持続的なもの」が必要なのである。
だから、そんなに時間を使えるとは思わないが、こういう"地道な調査・対策"
も片方では行わなければならないのである。

 この調査団は「エキノコックス」や「鳥インフルエンザ」の研究の蓄積を生
かし、ネズミを介して感染するペストやハンタウィルスなどについて調べ、効
果的な対策を提言するとの事だ。

 現地では、長崎大熱帯医学研究所チームとも連携する。

   「何れにしてもこの調査が、有効かつ適切に実行されて欲しい」

【どんな"感染症"が問題になるのか?(先週の続き)】

 先週、説明出来なかった3疾病に加え、上記のペストとハンタウィルスにつ
いても付記したいと思います。

 【先週の記事→】http://www.unlimit517.co.jp/ana33.htm


[3.ウェルシュ菌感染症(ガス壊疽含む)]

 ウェルシュ菌は、ヒトや動物の腸内常在菌であり、下水、河川、海、耕地な
どの土壌に広く分布する。下記感染症は、本菌が産生するタンパク毒素(病原
因子)によって引き起こされる。

{種類}

1.傷口から感染すると→ 筋肉が腐る「ガス壊疽」

2.食品と共に口から侵入→ 小腸粘膜が破壊される「壊疽性腸炎」

3.脳組織が破壊される「陽性中毒症」

他にも、化膿性感染症、敗血症などを発症させる事が知られている。

{症状と潜伏期間、治療方法}

 ここでは「ガス壊疽」に絞り込みます。

 受傷後、もしくは、手術後8時間〜20日目(平均4日)頃に、創部に疼痛が
出現し、捻髪音(パリパリ、プチプチというような異常な肺の音)を伴い、浮腫
や腫脹を伴って急速に病巣が拡大する。

 皮膚は初め蒼白、次いで赤紫色になり、しばしば出血性の水疱を伴う。滲出
液が出現し、不快な甘酸っぱい臭いがする。皮下にガスを触知(ガスによる捻髪
音)することもある。

 創部局所は、高度の壊死性変化をきたし、悪臭のあるガスを発生する。急激
に全身症状が出現し、頻脈・循環不全がみられ、ショック、DIC(汎発性血管
内凝固)、腎不全、肝不全が出現し、ついには死亡する。致死率は15〜30%。

 治療方法としては・・・

「高圧酸素療法」をできるだけ早期に行う。嫌気性菌であり、酸素にはすこぶ
る弱いという特性を利用する。

「抗生物質」を使うのならば、ペニシリン投与。非クロストリジウム菌の場合
だと、セファロスポリン系などの広範囲抗生物質を投与。

 その他としては、傷を大きく解放し、オキシドールでよく洗浄する。壊死組
織は切除する。また状況によっては、四肢の切断を行う。通常は、進行が止ま
った時点で切断するが、糖尿病が合併した場合には予後が期待出来ないので、
早急に切断する。


{予防方法「ガス壊疽」}

○受傷部の十分な洗浄と異物の完全な除去。傷は直ちに縫合せず開放性とする。

○抗生物質投与。嫌気性菌感染が疑われる場合は、ペニシリン系の大量投与、
 ガス壊疽抗毒素の注射。破傷風の混合感染の危険が高いので、破傷風ワクチ
 ンを予防的に投与。

[4.コレラ]

 経口感染症。少量の菌で感染するため、伝染性の下痢症として、古くから知
られていた。もともとインド・ベンガル地方の風土病であったが、現在まで7
回の世界的流行(パンデミー)を起こし、今では熱帯地方ほぼ全域に汚染が広が
っている。

{定義}

 生物学的に同定された"コレラ菌"のうち、以下の条件を満たすものを病原菌
(狭義のコレラ菌)とみなす。

●抗01血清で凝集するもの、および抗0139血清で凝集するものの一部。
●コレラ毒素産生能力を有するもの。

{症状と潜伏期間、治療方法}

 感染から5日以内に発症(通常は2〜3日)。感染者の多くは軽症あるいは無
症状に経過する。典型的な症状としては、水様便、脱水、電解質異常、循環不
全などを起こす。

 治療方法は、下痢から来る脱水症状を回復させるために、腸管で吸収しやす
いもの、例えば、医薬品としての電解質製剤や市販のスポーツドリンク(ポカリ
スウェットetc…)などで失われた水分と同じ量くらいを補う。その上で、下痢
を抑えるためにニュ−キノロン系抗生物質の投与。

{予防方法}

○ワクチン接種(効果があまりないという説もあり)

○生水は飲まない。ミネラルウォーターか煮沸水を飲用する。水割りの氷も安
 全な水からつくる。

○なるべく自分で調理する。調理人にまかせる場合、衛生教育と健康管理(健康
 診断など)に気を配る。

○生ものは不可。口に入れるものは全て加熱調理(自分で皮をむいた果物だけ
 は生でOK)。調理したら、すぐ食べる。

○用便後、外出後、調理前、食前の手洗いを励行すること。

[5.腸チフス]

 経口感染。腸チフス菌は、ヒトにのみ感染する。患者、保菌者の糞便、尿に
出現する。

{症状と潜伏期間、治療方法}

 潜伏期は、ほぼ2週間。主症状は、発熱。徐々に体温が上昇し、39度以上
の発熱が持続する。消化器症状は必発ではないが、しばしば水様性下痢や腹痛
がみられる。典型例では、脾腫(脾臓腫大)、白血球減少、比較的徐脈(脈が少
なくなる)、バラ疹(直径約3mm大の楕円形の淡紅色斑)、意識障害などの症状が
みられる。

 有効な治療を行わなければ発熱は1ヶ月程度持続する。また、いったん解熱
しても、しばしば再発を繰り返す。 発熱時には、血液から腸チフス菌が検出さ
れる。第2週以降は便や尿からも腸チフス菌が検出される。

 治療方法としては、発熱等を押さえるために、ニューキノロン系抗生物質の
投与。安静も必要、これは以下に挙げる"合併症"の発生を防ぐため。

【合併症】発熱から3〜4週後、腸に潰瘍が形成される。この時期に、腸出血
    (20%)、腸穿孔(2%)などの合併症が発生することがあるので、注意
    が必要である。

{予防方法}

○ワクチン接種(効果があまりないという説もあり)

○生水は飲まない。ミネラルウォーターか煮沸水を飲用する。水割りの氷も安
 全な水からつくる。

○なるべく自分で調理する。調理人にまかせる場合、衛生教育と健康管理(健康
 診断など)に気を配る。

○生ものは不可。口に入れるものは全て加熱調理(自分で皮をむいた果物だけ
 は生でOK)。調理したら、すぐ食べる。

○用便後、外出後、調理前、食前の手洗いを励行すること。


[6.ペスト]

 患者の多くは「腺ペスト」であるが、これが肺炎に進行すると「肺ペスト」
が発生する場合がある。

{種類、症状と潜伏期間、治療方法}

*腺ペスト

 感染経路が、昆虫媒介(ケオプスネズミノミ) 、6日以内に発症し、リンパ節
が痛みを伴う腫れ、発疹、重症化すると高熱を発したり、敗血症、ショックな
どを起こす場合アリ。治療方法としては、抗生物質(テトラサイクリン系)投与。

*肺ペスト

 感染経路が、飛沫感染(病原体を吸い込むことで感染)、4日以内に発症し、
肺炎に似た症状を呈する。腺ペスト同様、重症化すると高熱を発したり、敗血
症、ショックなどを起こす場合も。ただし、進行が早く、手遅れのケースが多
く見られる。

{予防方法}

○腺ペストの場合

・日本の検疫所において、「ペストワクチン」が入手可能。

・「ネズミおよびネズミノミの駆除」及び、それらに近づかない、接触しない。

○肺ペストの場合

・ワクチンも効果なし。

・病人及びそういう可能性がある施設などにあまり出入りしない。

○両方に共通

・万が一、感染したら、医療機関で適切な治療を受ける。

・特に劣悪な環境下で、飲食物や病人に対する注意を厳重に守る。

[7.ハンタウィルス]

 人獣共通感染症。ブニヤウィルスに属する。宿主はドブネズミで、ウィルス
は宿主の尿中に出現する。ヒトは土や埃とともに浮遊するウィルスを吸入する
ことで感染する。
 
{種類、症状と潜伏期間}

*腎症候性出血熱

 かつて、韓国出血熱 と呼ばれていたもので、東アジア、北欧、東欧が主な
流行地。ウィルス性出血熱の一種であるが、急性腎不全を合併することが特徴。
約2週間の潜伏期の後、発熱で発症し3〜5病日頃に病状が悪化する。致命率
は6%で、死因は、ショックあるいは尿毒症。

*ハンタウィルス肺症候群

 アメリカ大陸で発生している。発熱で発症し、肺水腫を合併する。患者の
/3〜1/2が死亡する。

{予防及び対策}

○ドブネズミに近づかない。接触しない。駆除。

○万が一、噛まれたら、医療機関で適切な治療を受ける。

○特に劣悪な環境下で、飲食物や病人に対する注意を厳重に守る。

 
「これら感染症の予防・治療も大問題であるが、現地の子供達を中心に

        心的外傷後ストレス障害(PTSD)の広がりも心配である」


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